スーパーロイヤル石鯛ソリスト |
今回は石鯛竿のNEWモデル 「スーパーロイヤル石鯛ソリスト」 の製品紹介をさせて頂きたいと思いますが、まずは、カタログ掲載より長らくお待たせしております事を、この場を借りてお詫び申し上げます。
「スーパーロイヤル石鯛ソリスト」ですが、
先月末より、540MHが先行して出荷開始となりました。
そして今月中旬には520GAZEスペシャルが出荷予定となっており、
その他のアイテムにつきましても、今後順次出荷予定となっております。
お待ち頂いておりますダイコーファンの皆様には大変ご迷惑おかけしておりますが、何卒ご理解いただけますよう御願い申し上げます。
ソリスト コンセプト
2006年にリリースされたダイコー石鯛竿のフラッグシップモデル
「プロフィールド石鯛スーパーロイヤル」(以後:前スーパーロイヤル)
の後継機種にあたります。
これまで最上位機種としては 「プロフィールド」 を冠名としてきましたが、
今作より 「スーパーロイヤル」 を冠名とする事となりました。
さて、前スーパーロイヤルは、
「ダイコーが提唱するカテゴリー毎の究極の石鯛竿はコレ!」
を謳って、これまでリリースして参りました。
また、前スーパーロイヤルの完成度の高さは、ダイコーとしても自負している所であります。
なので、これまでの方向性を否定するような大きな路線変更は基本的には行っておらず、
「前スーパーロイヤルをベースに更なる軽量化を目指した設計変更」
が今作ソリストの大筋となっています。
しかしながら、以下にアイテム毎の解説を示して行きますが、単なるブラッシュアップに留まらずフルモデルチェンジというべきアイテムがその大半を占めています。
MHシリーズ
~ 適応力の高いハイスペックスタンダード
適度な張りで、持って良し、置いて良しと、シチュエーションを選ばないのがMHシリーズの特徴です。
500MH、520MH
500MH:自重550g / 先径1.8㎜ / 錘負荷15~40号 / 本体価格149,000円
◎逆並継+元印籠 ◎チタンガイド6~12 ◎カリン腹当小 ◎チタン尻手環
◎4本継ぎ3本仕舞
520MH:自重595g / 先径1.8㎜ / 錘負荷15~40号 / 本体価格151,000円
◎逆並継+元印籠 ◎チタンガイド6~12 ◎カリン腹当大 ◎チタン尻手環
◎4本継ぎ3本仕舞
前作との違い
前スーパーロイヤル500MHが海王や靱の500MHと比較しても、やや張りが強すぎると感じていましたので、バットパワーはそのままに、#1~#3までの張りを抑えた調子に変更しています。
520MHについてもその流れを汲んで変更しました。
置竿における食込み性能を、食い渋る現代の釣りによりマッチさせた格好になります。
また同時に先側のブランクの軽量化も成され、一層持ち重り感も軽減し、さらに好バランスな竿へと仕上がっています。
540MH
自重620g / 先径1.8㎜ / 錘負荷15~40号 /本体価格154,000円
◎逆並継+元印籠 ◎チタンガイド6~16 ◎カリン腹当大 ◎チタン尻手環
◎4本継ぎ3本仕舞
前作との違い
食込み性能と共に、遠投性能も求められるアイテムなので、500MH,520MHのように張りを抑える変更は行わず、前スーパーロイヤルと同じ調子設定のまま、軽量化のために一部カーボン素材の見直しを図っています。
この長さになると、やはり置き竿主体の使用となりますが、遠投性と食込み性のバランスの良い仕上がりのため、足下から遠距離まで釣り場を選ばず幅広く活躍出来るのが特徴です。
500手持ちスペシャル
~ 先調子感際立つ速攻手持ち専用モデル
自重555g / 先径1.6㎜[軟調1.1㎜] / 錘負荷15~40号[軟調6~15号] /
本体価格156,500円
◎逆並継+元印籠 ◎チタンガイド6~12※軟調5.5~ ◎カリン腹当小 ◎チタン尻手環
◎穂先2本付き ◎4本継ぎ3本仕舞※軟調用パイプケース付き
アイテム特徴
強い先調子に仕上げたブランクから成る軽快感と操作性の高さ、そして合わせがバシッと決まりその瞬間の衝撃が体にダイレクトに伝わる豪快さで、シリーズ中一番人気のアイテムです。
敢えて硬さを表記すれば500Hに該当すると言えますが、500MHと5gしか変わらない自重からも単に張りを強めただけではない事が伺われます。
(※前スーパーロイヤルでは手持ちスペシャルがシリーズ最軽量でしたが、今回500MHの調子変更によって逆転しました。)
今回もカーボンチューブラー穂先とグラスソリッド継ぎ仕様の軟調穂先の2本を標準装備。
状況によって使い分ければ手持ちにおける攻め方の幅がさらに広がります。
前作との違い
前スーパーロイヤルと同じ調子設定、ブランクコンセプトのまま、軽量化のために一部カーボン素材の見直しを図っています。
ソリストの中で540MHと、この500手持ちスペシャルが前スーパーロイヤルと比較してブランク設定の変化が最も少ないアイテムになりますが、それだけ完成度が高いという事でもあります。
カタログ表記の訂正
カタログにおける軟調穂先の表記について一部訂正させて頂きたいのですが、
コンセプト一覧において 「標準穂先より15cm短」 と表記されていますが、
正しくは 「5cm短」 となります。
前スーパーロイヤルがそうだったため、間違って表記してしまいました。
全長が短くなれば軽量感も増し、それだけ操作性も高くなるのですが、
手持ち釣りにおける竿の長さはアタリが出てからのおくりシロの長さでもあるので、
今回はあまり短くしないように設定変更しました。
520GAZEスペシャル
~ 機動性に優れた攻めの置き竿釣り専用モデル
自重585g / 先径1.6㎜ / 錘負荷15~40号 / 本体価格150,000円
◎逆並継+先印籠 ◎チタンガイド6~12 ◎カリン腹当大 ◎チタン尻手環
◎4本継ぎ4本仕舞※穂先用パイプケース付き
アイテム特徴
穂先、穂持ちはしなやかで、元上~元竿にかけてシッカリとした張りの有る、
メリハリの利いた胴調子
が、このソリストに限らずダイコー石鯛竿のGAZEシリーズのコンセプトになります。
その中でも圧倒的な食込み性、操作性を誇るのが、スーパーロイヤルシリーズのGAZEスペシャルになります。
敢えて硬さを表記するならば、Mより柔らかいLクラスになりますが、バットのパワー設定はMHと同等で、デカバンに対してもパワーファイトの真っ向勝負で挑む事が出来ます。
前作との違い
この竿も前スーパーロイヤルの完成度が高かったので手を加えるのにかなり躊躇しましたが、更なる食込みと軽量感を追求すべく全体的に材料構成を見直しました。
今回、#1~#3の張りを前スーパーロイヤルよりさらに抑える方向に持っていきつつ、バットをより筋肉質な材料構成に変更していますので、食い込み性の向上はもちろんのこと、特徴でもあるメリハリ感が一層強まり、軽量感と振り抜けの良さが際立つ仕上がりになっています。
540遠投スペシャル
~ さらなる振り抜き感を追求した遠投釣法専用モデル
自重660g / 先径2.0㎜ / 錘負荷25~50号 / 本体価格157,000円
◎逆並継+元印籠 ◎チタンガイド6~16 ◎カリン腹当大 ◎チタン尻手環
◎4本継ぎ3本仕舞
アイテム特徴および前作との違い
この540遠投スペシャルのみが大幅にブランクコンセプトを方向転換したアイテムになります。
物理の法則に従えば物体の飛距離は、投射角と初速度で決まります。
投斜角は45度が理想となるのですがここでは置いておき、
大きな初速を生み出す要素について考えてみると、
1.振り幅
振り幅が大きい=竿が長い ほど、運動量が増えるので、物体に蓄えられる運動エネルギーも大きくなり、大きな初速が得られます。
2.スイング速度
当然ながらゆっくりと竿を振れば初速は小さくなります。
より早くスイングするためには、筋力と竿の自重が大きく関わると言えます。
3.反発力
釣竿の場合は 「しなり」 とそれが戻る力=「反発力」
が初速を上げるのに大きく影響してきますので、ブランク性能もかなり重要な要素として挙げられます。
「遠投するため」=「大きな初速を生み出すため」 には、これら3つの要素のバランスが重要であると考えられますが、1に関しては540と長さは変わっていませんので、今回見直したのは2と3とのバランスという事になります。
前スーパーロイヤルの遠投スペシャルは、
「大口径ブランク+高弾性素材」
という、これまでのダイコー石鯛竿には無かった組み合わせを採用しました。
これにより圧倒的な反発力が得られ、
「思いっきり振り抜かなくても安定した遠投が可能な竿」 に仕上がったのですが、
「大口径 = 重量過多」 は避けられず、
「剛腕アングラーでなければ、そのパワーを持て余してしまう。」
という意見も頂いておりました。
※それにより540MHの存在意義が増すので、それはそれで良かったのですが、、、
実際に、
「使い手を選ぶ竿」 という風には感じていましたので、低重心バランサ―パイプを装備し重心を下げて少しでも扱い易くと考えたのですが、多くの人にとっては、上記の要素のうち2がなく3に特化した竿であったと思います。
なので、今回は2と3とのバランスを重視して、ブランクをやや細身にしつつ軽量化を図り、(それでもHHH継いで2番目に大きい口径)
「しっかりと振り抜ける竿」
をコンセプトにブランク変更しました。
また大幅な軽量化を図ったため、今回は低重心バランサ―パイプは装備しませんでした。
500HHH
~ クエ狙いの新機軸を打ちたてたハイパワーモデル
自重910g / 先径2.0㎜ / 錘負荷30~70号 / 本体価格156,500円
◎逆並継+先印籠 ◎チタンガイド8~16 ◎アルミ腹当小 ◎チタン尻手環
◎4本継ぎ4本仕舞※穂先用パイプケース付き
アイテム特徴
石鯛竿のカテゴリーにありながら、20kg以下のクエをメインターゲットとして開発した機動性の高いハイパワーロッドです。
石鯛竿とクエ竿の中間に位置するこの竿によって
「HHH(トリプルH)」
という一つのジャンルを確立出来たのではと自負しています。
前作との違い
前スーパーロイヤルが機動性、食込み性、パワー、において申し分ない仕上がりだったので、調子について全く変更点は見当たらなかったのですが、
靱にも470とはいえHHHを追加した事を受けて、より明確な差別化を図るべく、さらなる軽量化のためのブランク変更を行いました。
それにより調子設定が同じでも内実は全く別の竿に仕上がっています。
具体的には、前作より細身に仕上げつつ高弾性率を増やす事で、食込み性の高さとバットパワーを保持しつつ、軽量化を実現しています。
機動力の高さにさらなる磨きをかけた仕上がりと言えます。
555三本半柳腰
~ 食わせのみを追求した置き竿専用極軟モデル
自重605g / 先径1.8㎜ / 錘負荷15~40号 / 本体価格157,000円
◎逆並継+元印籠 ◎チタンガイド6~16 ◎カリン腹当大 ◎チタン尻手環
◎4本継ぎ(3本半)3本仕舞※保護ブランク付き
アイテム特徴
GAZEが、置き竿における全ての動作を考慮しつつ食込み性能に特化しているのに対し、この竿は
置き竿における食込み性能のみに特化
したモデルです。
そのため、GAZEであれば竿で簡単に外せるような根掛りもラインを手に取らなければ外せなかったり、強風時には煽られ易いのでシチュエーションを選んだり、そういった側面がある事は否めませんが、三本半という独特の仕舞と、5m55cmという長さも相まって、ダイコー石鯛竿の中でもダントツの食込み性能を誇ります。
また三本半としながらも、仕舞寸法の3分の2という長さに敢えて設定したバットに、しっかりとした張りとパワーを持たせているため、極軟調子でありながらブレが少なく、555という長さも全く感じさせない仕上りで、加えてファイトにおいても安心出来ます。
ちなみに555という長さ設定は、置き竿での食い込時の掛け声
「走れ!行け!」=「Go!Go!Go!」
からなるゴロ合わせです。
前作との違い
この竿もこれまでの評価が高く、調子についての変更点は特に見当たらなかったのですが、軽量化のためと極軟調子独特のもたれからくるブレ感をさらに軽減するため、大幅に材料構成を変更していますので、調子設定は同じでも内実は全く別の竿へと仕上がっています。
パッケージについて
竿袋
前スーパーロイヤル同様の内面ウレタン仕様の竿袋です。
今回は「SuperRoyal」の織ネームに加え「SOLIST」のロゴを追加して、前スーパーロイヤルとの差別化を図っています。
また前作同様に大きく開閉出来るファスナーが2個付いており、リールをセットしたままの収納が可能となっています。
ロッドベルト
前スーパーロイヤル同様「SuperRoyal」の織ネームが付いたロッドベルトが2本付いています。今回は赤色仕様です。
オリジナルステッカー
今回付属のオリジナルステッカーはこちらです。
おおよそ6×13 cm。
バックの柄は本石です。
穂先用パイプケース
調子優先で仕舞寸法とほぼ同じ長さに設定された穂先がついている520GAZEスペシャル、500HHH、そして軟調穂先が標準装備の500手持ちスペシャルには、穂先専用のパイプケースが付属となっています。